分かりやすいのは入部当初、全然当てられなかった矢を3/4も当てられるようになった所でしょうか。
他にも、過去にかけられなかった言葉を「今は」かけられるようになった、という形でも表現されていて
雫の努力や成長が丁寧に表現されていたと思います。
みのりとの対比でも分かる通り、雫は求められる完璧像には応えられなかっただけで
努力をすれば人並みに踊ったり歌ったりは出来てたんですよね(できない言うけど、初心者のみのりよりはできてる)。全く才能がないわけじゃない。
ビジュアルを活かしたモデルの仕事はチアデ時代もできてたし、ストーリー内でも、入部時点で姿勢の良さを褒められています。
雫は性格的にも、足を引っ張らないように頑張る子です。それも「できるまで頑張る」タイプ。
そういう子の努力がしれっと結実している描写があると、どうしても、間にあっただろう練習の日々を想像してしまいます。
気づいた瞬間、尊さで顔を覆いたくなるやつ。
愛莉ちゃんと(高校生活や部活やアイドルをぜんぶ頑張るって)約束したのに……
と言っていた雫が、
高校からはじめた部活の友達と一緒に下校したり、部活動で競争しているくだりはじーんときました。
これこそ、雫が愛莉と約束した高校生活だったんじゃないかなって。
4コマで一緒に部活行ったり、一緒にご飯食べたりしてるシーンが来た時は泣きそうにすらなりました。
雫にとって、学校生活は楽しいものになれたんですね。
あんがい幸せの最中って、今まさに幸せの渦中にいることに気がつけないものだけれど
雫はきっと、愛莉にまふゆと勝負したり、ご飯を一緒に食べたことを話すだろうし
それを聞いた愛莉も「良かったじゃない」って言ってくれるんだろうな。
「昔の約束、先に雫が叶えそうだわ」とか言われて、ようやく雫は「そんな約束してたね」って思い出すのかな。