NT感想(15話)

連載版の香子ちゃんは悲痛すぎやしませんかね。
ホームに帰っても居場所がないどころか「あそこにいたら死ぬしかない」とまで言ってるんですが……


・これは標的に送る言葉だなって思ってるのさ
このイレーナ先輩の話の後からまるまる1pが加筆。
具体的には「(ロザリオを見て)きれい」から幼香子が「無理です」と言うくだりまで。
連載分はココがなく、すぐにロザリオを持って懺悔する香子のコマになっている。

・わたしを助けてくれたのは イレーナ先輩だったんだ
神様を信じていない点は単行本香子も一致。
単行本では「逃げようとしてる弱いわたしを許して」のモノローグになっている所が上のセリフになっている。
神様が願いを聞いてくれない以上、願いを叶えるためには自力で何とかしなきゃいけない訳だけど、(幼いころの)香子は不器用さからか、分かってても自力じゃぜんぜん出来なかったんだろう。
それをフォローしてくれてたのが先輩だったんだろうなあ……
不器用で周りに味方のなかった彼女にとって、先輩は唯一の味方だったのかな。

・常に用心! 頭痛にノーシン!
連載版だとバファリンの方も伏せられてなかった。
これ普通に危なくないですかね……同人じゃなくて商業でこういうの(名称)出しちゃうと、商標やライセンス関係で揉めたりするって聞いたけど大丈夫だったのか?
多分大丈夫じゃないから単行本では伏せられたんだとは思うんだけど……
南方先生のTwitterからアニメのコラ画像出てきたりしちゃうし、ちょっとリドル編集部の、そこらの意識の低さは気になる。
そういう権利関係が不透明なまま連載した結果、刑事告訴→休載になったハイスコアガールという漫画があってだな……
あれとはさすがに程度が違うけれど、危なっかしい事は辞めて欲しい。

・「銃口を向けたのに何故撃たない」
連載の香子ちゃんは単行本よりも自分が出来損ないだと思ってるっぽいなあ。
兎角さんが出てきた、勝てる気がしない(から銃口を向けたのに撃たない)、お前(東)はそんな事言うけどお前こそ一ノ瀬がすぐ近くにいるのにどうして殺さないの?自分なら殺してるのに、とおよそとんでもない話の流れ方。
東みたいに自分に能力があったなら、あるいは一ノ瀬に気に入られて懐に入れるような器用さがあったなら、それなら自分にだってやれていたはずなのにって感じでいい……のか……?


全体的に劣等生としての香子ちゃんにスポットが当たっていた印象。
これはアニメと一緒ですね。ただ、違うのは負けを認めるトリガーが「暗殺をやめるために人を殺す矛盾を指摘されて」じゃなく「自分と違って優等生の兎角が登場したから」になっている点。
個人的には矛盾を突かれる方が好きかなあ……こっちのヘコんでる香子ちゃんも実は結構好きなんだけど、これだと「二段トラップ→からの図書館編」の流れがかなりお粗末になる。
今回・前回あたりの連載分のあらすじには「二段トラップを破られてこれ以上失敗できないと思いつめた」と書いてあるので、彼女は図書館戦に持ち込んだ時点で結構精神的に揺さぶられているはずなんだけど……劣等生とはいえあの二段トラップ、そんな渾身の出来って感じがしないんだよなあ。

2015/04/25 up