NT感想(27話)
2014年12月号ニュータイプ
悪魔のリドル第27話「The Birthday」の感想。
11/3 誤字修正とちょっとの加筆
11/4 利き手の話にちょっと加筆
冒頭の場面は涼も言っている通り不忍池。蓮の名所。
そこから浅草までは歩いて30分前後らしいので今ほど交通の発達していないあの時代でも十分いける距離か。
あのお方のファーストネームは「武雄」さんらしい。
カラー扉絵ではないものの彩色された蓮が綺麗だなあ。
花だけカラー、といえば香子ちゃん回もラストの彼岸花が連載分では塗られてましたね。
・爺(婆)言葉について
現実の話。
元々はおじいちゃんだからor年寄りだからああいうしゃべり方なのでは無かったらしい。
昔のおじいちゃん達が若い世代(まで?)は皆ああいうしゃべり方をしていて、それがそのまま残ってたんだけど
だんだん上の世代がいなくなって、結果今はおじいちゃん達しか使ってなくて……という経緯で「のじゃ口調=爺言葉」ってイメージになったみたい。
それを逆手にとって、家に入って家族を持って、孫が生まれたらわざわざのじゃ口調へしゃべり方を直す御仁もいたそうな。
自分は一家の柱になったんだぞ!っていう自負を込めて的な。
今では殆ど見ないけどね。
伊介様の将棋に対する無知っぷりよ。
一度でも本物の駒見てれば"札"とは言わないだろうから、単に見る機会が無かったんだろうなあ。
お父様もお母様もそういう趣味は持ってないんだろう。まあ四十代で目覚めるにはちょっと早すぎる趣味だとは思うしねえ……スポーツの試合観戦とかのがよっぽどそれっぽい。
将棋のルーツは戦争を模したゲームだし、その上ルールも複雑だしで女の子からのウケが悪いのは仕方ない。
お芝居嗜む涼ちゃん可愛いなあ。こういう風流の心得ありそうな子凄く好き。
「負けた!悔しいー!」のくだりはガイドブックにあった高河先生の涼評「マイペース」のらしさが凄く出てて可愛いなあと思います。
あとなんだ、ここで「彼女も前は将棋がからっきしだった、でも今はちゃんと出来るよ!」ってのを見せられたので、黒パで言われてたらしい香子ちゃんへの「失敗は成功のモト」発言が存在感を増したかも。
起きた直後の冷や汗かいてる様子を見るに、涼ちゃん的にはあのお方の事(&ハイランダー症候群であること?)は「出来れば秘密にしておきたい」ことなんだろうなあ。
話の流れが今後どうなるか分からないけど、アニメのように過去を自ら話すと仮定するならば
これらの話は上記に加えて「話すのなら自分から話したい、自分から話すのはいいが他から聞いたり教えて貰うのは嫌」という
これまた複雑な思いのあるエピソードなのかしら。
全くの秘密にするほどの事ではないかもしれないが、誰かに言いふらされるのは嫌、みたいな感じ?
それだけ複雑な思いだからこそ、今まで昇華出来ずに引きずっていたのだろうと考えれば納得はいく。
・このくらい必死にならないと運は引き寄せられない
言いたいことは分かるがこの将棋じみたゲームで運引き寄せてどうするんだっていう。
このデスゲームは運の要素が入る余地あまりないと思うぞ。
麻雀やトランプゲームなら分かるけどねえ……w
・短気を起こす兎角さん
短気は損気って習わなかったのかよォ~兎角ゥ~って言いたくなりますね。
タイムリミットは着々と近づいてはいるものの、やっぱり立ち止まって考えた方が後々効率いいと思うぞ。万一涼ちゃんが襲ってきたらプール中探し回って疲れ果てた体じゃ応戦しづらいだろうに。
まあ涼ちゃん自己申告腕力に自信なしだからそんなことしないと思うけどな……
ここで兎角さんから見た涼ちゃん評が明らかになる。
少なくとも兎角さんは涼ちゃんを信用に足る人物とは思っていない様子。まあ兎角さんから見れば晴ちゃんに不意打ちで首輪爆弾つけるような人だし、気持ち悪い変な泳ぎして見せるしで好印象を抱いてないのも当然か。
逆に香子ちゃんは少しくらいは涼ちゃんのこと信用してたっぽいんだよなあ……w少なくとも役職任せるくらいには……ww
って考えた結果、何故か1コマも出てこない香子ちゃんの株が上がったのでした。
・ゲームには必ずルールがあるの!
ここのシーン、涼ちゃんがハッとした感じありますね。
この台詞を聞いた後、次回あたりで「そうじゃな……ならこのことも話しておかねばならんな」って言って過去語りにでもなるのかしら。
ぶっちゃけあの話しないと全くもって当てられないよね。
仮にカードは4枚とも無事にゲット出来たとして、だ。
単純に考えて組み合わせは4!=24通り(パスワードだから0は一番前に来ても良し)。それなのに試行可能回数は3回。
ざっくり考えてこの3回で当てられる確率は八分の一、逆に言えば当てられない確率は八分の七もあるぞ。
誕生日のくだりはバレちゃったからそれを加味して「じゃあ……一日ズレてるけど0715?」的な考え方もあるけど、最後のカードを無くした場合だとこれも出来ないから、やっぱり過去の話がないと一気に難しくなるようなー。
実際はあと2回しか試せなくなっているしで更に当てにくくなってるかと。
・「大切なもの…?」→クラッカーが鳴って驚く晴、そしてそれを守ろうとする兎角
このくだりも兎角さんのたいせつなもの=晴みたいな雰囲気というか伏線っぽくて、今回は色々詰まってるなあ。
・「キレイになったなあ」「すごくお若いですね」「え そんな年?全然見えない」
恐らく服装的に真ん中のコマは大正~昭和初期(いわゆるモボ・モガかと)、その左隣が昭和。
最後のはカーディガンなのかベストなのかはたまた別の洋服か、よく分からないので昭和のいつごろかは分からず。
作中は少なくとも2012年以降(乙哉の記事より)なので、現時点で涼ちゃんは110歳ちょっとか、ヘタするとそれより上だと思われる。
(コマごとの台詞から真ん中:涼30歳前後、左コマ:40歳前後、作中が2013年として)
誕生日のくだり。やはり嬉しくないのだな。
涼ちゃんからすれば誕生日どうのというより「まだワシは生きてるのか……」的な感情が先に立つのかねえ。
・「普通でいいです わたし普通で」
一言に全部が詰まってる気が。
彼女は好んでこんな体になったんじゃあないというのがひしひしと伝わってくる。
望んでいたのだって(あの時代の生まれとしては)まったくもって普通の、意中の人と結ばれて一緒に歩んでいくことだったのだろうし。
臨界点に達したら一気に老朽化、についてはどう思ったんだろう。
こっちも含めて嫌だと感じたのだろうか。
であるならば、私たちの知らない・描写されてないところで、不意に死が来ることを考えてしまって恐ろしく感じた日々もあったのだろうか。
・大正時代の恋愛観
リアルの話その2。
大正時代と言うのは自由恋愛がもてはやされた時代だったらしい。
これは文明開化や開国と一緒に西洋から輸入された価値観で、この時代、名だたる文化人がやたら不倫の末心中とかしてたせいで余計そういう風潮が強まった。
そして自由に恋愛し、またその相手と一緒になることは女としてかなりの幸せとされていたそう。
なんだかあと一回で終わるのかしらっていう不安が。
いや長く続けてくれるのはありがたいんだけど、これでもかなりペース上げようと頑張ってる感じがあるので
(カラーページ削ってカラーは入れてるけど漫画の1コマにしてるとか)ギリギリ2回に滑り込んじゃいそうだなあ……
前回みたいに増ページがくれば1回でなんとかなるかな?カード自体は残り1枚まで攻略が進んでいるし。
3巻の表紙はちたひつみたいですね。順当。
4巻以降はどうなるんだろう。部屋順にしていっても全員に回らない気がするけれど。他の話も涼ちゃん編みたいに増ページ増掘り下げしていけば意外と巻数のびるかな。
でもこれだと香子ファンが可哀想だよなあ……乙哉も予告票出した回~退場回含めて4回、春紀も予告票出してからは短いものの彼女がフィーチャーされた回が3回はあるのに香子は2回しかないし……
と思ったけど、P数数えたらそれでも50Pくらいにはなってるんだな(実際は扉絵等込みなので40~45Pだろうが)。
修正前のも別としてカウントするならもうちょっとだけ増えるか。
2014/11/10 up