NT感想(33話)

第33話「強い奴、弱い奴」の感想。

5/13 ちょっと修正
5/15 話が飛躍していた(気がする)所に補足を追加




扉絵はミョウジョウ学園の制服を着た香子と涼。アオリは「生き残る為の、手段」。
3号室カワイイヤッター!
涼ちゃんの手がな、香子ちゃんの頬にだな……あと香子ちゃんがしらーっとした顔で嫌がらずに受け止めてるのがな……
涼ちゃんは制服を着崩してて、香子ちゃんはキッチリ着てるのが性格出てていいと思います。
前の伊介様達の時も思ったけど、こういう"リアルの人間だったら性格が出る所"のこだわりがリドルは結構すごいんですよね。
OVAでも鳰ちゃん以外で水着の上に羽織りものしてたのは涼ちゃんだけとかあって。
ただ涼ちゃんの清楚属性どこ行った

設定資料集見返したらモブまで全員膝上スカート丈でした。もしやこれがミョウジョウのスタンダート……?
香子ちゃんのAカップはもはや死に属性。


・「真昼の体はか弱いんだ ……」
真夜が十分休憩する際に発した台詞。
真昼のこと大事に思ってるんだなあというのと同時に、真夜にとってこの体は借り物という印象があるのかなと思った。
「大事に使う」もそうだけど、あくまで主人格あるいは主導権を持っているのは真昼っぽい。

・「スポーツやってんじゃ ないんだよ!!」
多分伊介様が思い描いてるのは剣道等だと思う。特定の部位に当てなきゃ勝ちにならないやつ。
けど今行われているのはスポーツでは無く時間制限の殺し合いなので、伊介様の言うとおり「殺せないなら戦闘能力を奪えばいい」。
そこを理解している点に加え、番場との共闘、そして盲点を突いた予告表の出し方。
伊介様は相当考えた上で対策を講じてきている。
ここに、彼女の仕事人としてのプライドやらなんやらが見え隠れしてると思う。

・「えらいな~晴は」
ここに来てようやく乙哉の「番場ちゃんと趣味が合いそう」という台詞が現実味を帯びてくる。
といってもアレな表情してるのは真夜ちゃんなんだけどな……昼の方じゃないんだけどな……
その後に「晴のストラップすっごい大事にするから」と発言する真夜といい、絶対意識してかぶせてきてるよな。これは。

・「もうとっくに終わったことだってのに いつまでトラウマやってるのかしら!」
伊介様、トラウマとは「心的外傷」のことです。真昼ちゃんみたいにおっかなびっくりしてるのはどっちかというと「PTSD」だと思います。
あと基本治らないほどの傷がトラウマと診断されるので治らない方が自然ッス……
などと重箱の隅をつつくような話をしつつ。

「…… 引きずってる弱さが大嫌いなの♥」までは彼女の生き方にも一致する。
春紀編で「いらないものは捨てて自由にならなくちゃ♥」って言ってたからね。
ただその後「弱い奴は去りなさいよ」とまで言ってしまったのが、後で伊介様が激高する起爆剤になる。

・「それ 春紀さんにも言えるの?」
伊介様は本当にその……いわゆるブーメランがお好きなようで……
「東サンダッサー」→「伊介様って呼んでよ」もそうだけど、彼女は割と柔軟だよね。適当とも言う。
自分の中でそれなりの判断基準はあるんだけど、自分の判断基準と異なっても嫌悪したりするほど潔癖ではないというか。
あるいは「自分(と身内)は例外」を地で行くタイプ。
ただ、それらを指摘する人は嫌い。

もしかしたら春紀は既に、伊介様の中でこの”例外”に入ってるのかもしれない。
口を滑らせて理屈なしに、感情任せに言ってしまった(から矛盾しただけ、それを指摘されて起怒った)というセンもある。
けど春紀の名前を出してから顔つきが変わってるからなあ……
どっちにしろ、話をしている最中に理屈を持ち込まれるのはあまり好きじゃないのかも。

・「そんなもん ねぇよ!!」
「それでもやってはいけない事はある」と返した晴への、伊介様の返事。
「生き残る為にはどんな手段でも使っていい」が彼女の主張である。
伊介様はやはり弟を助けられなかったことが引っかかってるのかなあ……
「おまえめんどくせえ 死ね」といい、ここまで嫌悪感を露わにして怒るということは、やっぱりそこらへん探られると痛い腹なのかなって気もする。
もしくは春紀との関わり合いによって、あるいはその前から、人殺しに大なり小なり違和感とかあったのか。そこを突かれて激高。
こっちでもしっくりきますね。だって伊介様は「お仕事好きじゃない」からね。
12話後、春紀と一緒に足洗えてるコースも何となく見えてくる台詞。

・「やっちゃいけないことはあるの!!」
晴ちゃんが死なないことに拘るわけ。
それは、もしかしたらその「自分が許せないと思ってること」を他人にさせないという意味合いもあるのかもしれない。
晴ちゃんが許せないことを「人殺し」と定義するなら、自分が生き残ることによって、自分を狙った刺客達に殺人を未遂で終わらせることができる。
(純恋子編での『晴やっちゃいました……』や作中何度か出てくるひなたの世界の話を鑑みるにこうかなーと。
香子編での『兎角さん 震えてる……?』や、兎角VS伊介(初戦)で『途中から起きてた』発言もプラスして考えると、
彼女はうっすらと兎角さんの呪いに気づいてるんじゃって気もするので。
そういう兎角さんの『暗殺処女で人殺しに手を染めていない』な点も好ましいのかも)

「やってはいけないこと」を文字通り、体を張って止められ、刺客達は彼女によって赦される。
もちろん「人生エンジョイするのです」も本心だろうけど、晴ちゃんの生存願望もいろいろなものが複合しているややこしい感情なのかもなあ。
これだけ拘ったり、執着しているとなると。


今回の扉絵は3号室だったけど、じゃあ次号も同じように別の部屋が来て、最終的に全部屋に回るかというと、少し厳しい気もする。
まず、前回と今回が連続ではない点。
これでは即次号もこうなるだろう、とは言いづらい。

次に、もう少ししたら純恋子編や鳰編も始まるだろう点。
このペースで全部屋やっていくと確実に足が出る。
そのとき、ルームメイトがいない(=相方の話の時に扉絵になれないので数が少なくなりがち)鳰の扉絵を削ったり出来るのか?
また彼女は常にミョウジョウの制服を着ているわけだから、このルーチンには入らない可能性もある。

その3、この二人のチョイスは実は話の内容に沿っていると言う点。
伊介様が言っていた「過去をひきずってる弱さ」というのはこの二人に顕著に当てはまる。
伊介様自身が知っている範囲で「引きずる弱さ」を持つ人として涼が出てくるのは妥当でもある
(伊介は涼回で涼の感情吐露に立ち会い、彼女が過去を引きずっていたことを知っているため。他の子の過去は鳰でもないので知らない可能性の方が高い)。

その4、これは涼のみの話だけど彼女は今まで一度もピンで扉絵担当になったことがない
ゆえにその補填が来ていると解釈すると、今の段階では全部屋分来るとは言いづらい。特に1号室や4号室は。
逆にこの流れに乗っ取って考えると、5号室は来る可能性が高くなる。

単行本化するときに書き下ろし+αで全部屋集合(OPスーツパターン)が一番それっぽいかなー……


2015/05/10 up